ビターエンダーと皐月賞

敗北しました。

完膚なきまでに敗北しました。

でも、満足です。

自分の馬がクラシックに出走するというのは

何とも楽しく、嬉しいことですね。

すごく夢を見せてくれましたし

果敢な走りに、感動しました。

最後の直線では

馬群に沈んで画面外になってからも応援し続けました。

そのせいでレース結果すら良くわかりませんでした。

とりあえず、コントレイルは強かった。

本当にすごい馬です。

とてつもなく高い壁。

こんな馬と同世代に生まれてしまうなんて

とんでもなく楽しいですね。

いつかぶちのめしてやりましょう。

ってことで

今日は悔しさを噛みしめながら

反省会をすることにします。





まず、状態は良かったと思います。

ズンズン歩いていて良い気配でした。

強いて言えば共同通信杯の方が

もっとズンズン歩いていたのと

前を歩くヴェルトライゼンデが

もっとズンズン歩いていたので

その辺どうかと思いましたけど

まあG1ですから

さすがに一番良く見えるということは

そうそう起こらないものです。



ビターエンダー27.jpg



でもよく見えました。

お客さんがいないせいか

前を向いてしっかり歩いてますね。





さて、そして問題のレースですが

敗因はいくつかありますね。

まずスタートからコーナーの入り。

結果論なんですが

あそこで大分脚を使ってしまいました。

下の画像はパトロール映像ですが



ビターエンダー28.jpg



エンダー矢印の位置ですからね。

ここから内に切れ込みつつ、3番手を確保するので

映像見て貰えば分かりますが

かなり追いかけてる感じです。

ちなみに、ある程度前に付けつつ残した馬達は

丸で囲んだ位置にいます。

結果論ですし、枠順は変えられないですけど

先行馬はここにいないとけませんでした。

脚元を見てください。

ちょうど荒れた馬場と荒れてない馬場の境目です。

この3頭はかなり楽に先団に付けられました。

一方エンダーは



ビターエンダー29.jpg



コーナーの入り口でようやく先団へ。

これが後でボディーブローのように効いてきました。

ただ結果論です。

エンダーのこれまでのレースぶりや

今日の馬場状態を考えたら

この判断自体は間違いだったとは言えません。

ただ、この後も不運は続きます。

まずキメラヴェリテが思いのほか飛ばしたこと。

あの馬場で1000mを59秒台は殺人的です。

まあ、そのキメラヴェリテを無視して

のんびり3番手で息を入れてれば良かったんですが

サリオス他が後ろからプレッシャーをかけてきたので

おいそれと気を抜くこともできず……。

向正面の動きを見てみましょう。



ビターエンダー30.jpg


エンダーはカッコイイですけど

注目すべきは上の画面です。

向正面入り口では

キメラヴェリテとエンダーの差はこれだけあります。

上記の殺人ペースでしたが

キメラはキメラなりに息を入れていますね。

それはラップを見れば分かります。

が、エンダーはというと

画像の時点でもまだ力の入った走りでした。

本当はリラックスして息を入れたいところでしたが。



ビターエンダー31.jpg



3コーナー入り口ではここまで詰めてます。

ちなみにカメラの角度の関係で

実際は上の画像よりもっと詰めてますね。

つまりこの殺人ペースの中を

向正面で息も入れずに走っていたことになります。

エンダーは粘り強い馬ですが

スタートから最初のコーナー

そして向正面からこの3コーナー入り口と

ずーっと息も入れずに走ってしまっては

さすがに持ちません。

華麗なまくりを期待した4コーナー

すでに手応えが怪しいのが分かりました。

ただエンダーの苦難は

まだまだ続いてしまうんです。

最後の直線です。



ビターエンダー32.jpg



エンダーはもう苦しいですけど

ここからさらなる苦しみが待っています。

上の画像は直線入り口です。

1~5着の馬は上の画像のような位置取りです。

楽に先行できたウインカーネリアン

先団を見ながら内で溜めていたサリオスが

すでにエンダーの前にいます。

そこに外をまくって来た

コントレイル、サトノフラッグ

そしてガロアクリークがいますね。

それぞれ別のルートを走ってきた馬達ですが

このあと全く同じ選択をします。

そしてその選択が

エンダーとの明暗を決定的に分けることになります。



ビターエンダー33.jpg



そう、この直線での正解は

外に持ちだすことだったんです。

明暗がくっきり分かれていますね。

ラインベックだけ中途半端なことしてますけど。

エンダーはそのダメな方を選択。

ただでさえヘロヘロなのに

さらに伸びない内を選択。

茨の道を突き進むスタイル。

絶対に屈しない!

と、直線半ばまで食らいついていたので

とんでもない根性を持った馬だと思います。

無茶しやがって……。

ただこれは「津村騎手がひどい騎乗をした」

という訳ではありません。

選択を間違えまくったこのレースですが

正直その選択をせざるを得なかったレース

……だったんだと思います。

というのも

今日の中山5レースでは

ほとんどの馬がコーナーで外に持ちだす中

内をゴルシワープした馬が連対。

そのうち1頭は津村騎手の馬でした。

そして皐月賞と同じコースの9Rでは

津村騎手は大外から先行するという

今回と同じようなレースを経験しました。

実はこのとき

外から差してきた馬が勝ったんですけど

先行した馬で残ったのは

津村騎手より内のコースを選択した馬でした。

津村騎手はこう思ったはずです。

外が伸びてくるようになったけど

先行して残すなら内をとるしかない。

ただ大外18番では

中途半端な競馬をしても先行できない。

ならば馬の力を信じて

思いっきり先行させよう!


……と。

道中にしてもそうです。

息が入っていないことは

鞍上の津村騎手が一番分かっていたはずです。

でも今まで一度もバテたことのないエンダー。

一か八か、馬の底力を信じたのでしょう。

4コーナーでゴーサインを出していました。

きっと伸びると信じていたのでしょう。

しかし残念ながら

エンダーには脚が残っていませんでした。

多分、今日好走しようと思ったなら

ラインベックの後ろ

サトノフラッグの隣
が正解のポジションでした。

そこからコーナーで早めに仕掛けていけば

あるいは3着まではあったかもしれません。

ただ、そんな着を拾うような競馬よりも

津村騎手はエンダーの力を信じて

精いっぱい勝ちに行ったんだと思います。

私はその選択を、間違いとは言いたくありません。

ただ結果としては

エンダーは全ての選択において不正解を出し

馬群に沈んでしまいました。

ただ、このあまりにも苦しすぎるレースは

きっと今後のエンダーを強くすると思います。

敵は強大ですが

エンダーはまだまだこれからの馬。

もっと強くなって

またG1の舞台に帰って来ましょう。





というわけで

エンダーは14着という

これまでにない敗北を味わいました。

しかし、内容的には

エンダーが弱かったと切り捨てることはできません。

上記のように、一番苦しいレースを強いられたと思います。

その中でも直線半ばまで走り続けた

その根性を称えたいです。

出走馬達との力を私なりに比較して見ましょう。



1着 コントレイル
外が伸びる馬場とは言え
大外をぶん回した上に
完璧な競馬をしたサリオスとの
熾烈な叩き合いを制したのは
この馬が本当に強い証。
この世代最強は間違いなくこの馬。
正直今日はどうやっても勝てなかったと思う。
ダービーまでは断然の最有力馬。
ディープの最高傑作と言って良いと思う。

2着 サリオス
楽に先団につけ、道中は内目で脚を溜め
直線だけ外に持ちだすという
このレースの最適解を叩きだした。
レーン騎手がやらかしそうとか予想で言ったが
スマン。
レーンやっぱ上手いわ。
ただそれでもコントレイルには勝てなかった。
着さ以上に2頭の実力は離れている。
エンダーとは枠が逆だったら……。
ただ最後抜け出した脚は凄かったので
どのみち勝てなかったかな。
流石G1馬。

3着 ガロアクリーク
外枠ながら終始存在を殺して
最後の直線の脚比べに参加した。
前走に続き今回も展開に恵まれた感はあるが
地力も確かについてきていると思う。
ただエンダーも展開次第では勝てたと思うので
この馬と勝負づけが済んだとは思わない。
次はぶっとばす。

4着 ウインカーネリアン
正直思ったより大分強かった。
ただこの馬も楽に先行できており
最後の直線も正解を出せていた。
スタミナはかなりありそうなので
今後長距離レースになればもっと台頭してきそう。
ただ、まともにやればエンダーの方が強いと思う。
次はぶっとばす。

5着 サトノフラッグ
正直もっと伸びてくると思った。
エンジンのかかりが遅いのは知っていたが
届かないなりに最後差を詰めると思った。
ただ思ったより伸びなかった。
同じ位置で競馬していれば
エンダーが勝ったと思う。
次はぶっとばす。

6着 ダーリントンホール
エンダーと同じく、今日は向かなかった。
もっと重い馬場なら台頭出来たと思うが
あの位置から末脚を炸裂させる馬ではない。
ミルコが下手くそに乗ったと思う。
共同通信杯の借りは返せなかったが
仮にエンダーが同じ位置で競馬していたら
この馬よりは先着していたと思う。
次はぶっとばす。

7着 コルテジア
道中影は薄かったが内でじっと我慢していた。
ただエンダーと同じく直線で不正解ルートへ。
もったいないことをしたが
元々末脚勝負もできないので
この馬なりには頑張れたと思う。
ただエンダーが同じ枠ならもっと上位にいたはず。
次はぶっとばす。

8着 ヴェルトライゼンデ
同じ外目の枠からスタートしたが
道中ずっと中団待機。
ただ最後内を突く不正解ルートを選択。
エンダーと同じく枠が違っていれば
もっとましな競馬ができたかもしれない。
ただエンダーとはスタートから道中の差が出た。
絶対に勝てたとまでは言わないが
勝てない相手ではないと感じた。
次はぶっとばす。

9着 ブラックホール
ゴルシワープ予定で後方待機だったが
なんと内側に馬が殺到。
大外をぶん回したが時すでに遅し。
運がなかったと言うほかない。
ただエンダーの方が普通に強いと思う。
同じ厩舎だから今後もよろしくね。

10着 ディープボンド
楽に先行したが最後に内走り続けるミスを起こす。
ただ地力的にはよく頑張った部類。
普通にエンダーの方が強いと思うので
次はぶっとばす。

11着 レクセランス
出負けしたとはいえ遥か後方で脚を溜め
直線でも正解ルートを選択したのに
エンダーとほとんど差のない競馬。
普通にエンダーの方が強い。
次はぶっとばす。

12着 アメリカンシード
レクセランスに同じく。
後方で楽に進められたはずなのにこの位置。
エンダーの方が強い。
次はぶっとばす。

13着 マイラプソディ
この結果を見ても分かる通り
共同通信杯は実力の差が出た。
この間ぶっとばしたし
次もぶっとばす。

15着 ラインベック
エンダー差せそうだったのに
何やってんの?
アパパネが泣いてるよ?

16着 クリスタルブラック
いや、お前……。
御自慢の末脚はどうしたよ?
後ろから腹くくっていったはずなのに
前で苦しい競馬したエンダーより後ろって
お前……。

17着 キメラヴェリテ
お疲れ。
疲れたよね。

18着 テンピン
知ってた。





とこんな感じで

正直、1・2着とは力の差を感じました。

もっと言えばコントレイルに勝つのは

かなり難しいと感じましたね。

どんな枠で、どんな馬場で

どんな展開でやったとしても

今日はコントレイルが勝っていたと思います。

サリオスとは枠が真逆だったら

まだチャンスはあったかもしれませんが

それでも地力的には向こうが上ですね。

まあサリオスとは今後会わないかもしれませんが。

ただ3着以下の馬は

エンダーに展開が向きさえすれば

勝てる相手だと思いました。

ダービーに出られるなら逆転できると思います。

ただコントレイルに勝つには

もっともっと成長して

強くならなくてはいけませんね。

エンダーが本当に良くなるのはもっと先と

相沢先生も津村騎手も言っていますし

今日はその強くなるための

敗北イベントだったと思うことにします。

良い負荷かかったので

筋肉や心肺機能が育ったと思いますね。

次はもっと強くなって

我々の前に帰ってきてくれることでしょう。

がんばれエンダー!

絶対に屈するなエンダー!










そして最後に

夢をありがとう。

今日は本当にお疲れ様。






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この記事へのコメント

しょうたそ
2020年04月19日 21:27
最も過酷な選択をせざるを得なかったというわけですね。しょせん結果論ですが、個人的に楽観視していた大外枠も仇になっちゃいました…。
とても素晴らしい分析ありがとうございました、ブラックホールには優しい(笑)
少年漫画の主役には強敵への大敗を喫し、更なる肉体と精神パワーアップのイベントがつきもの。今から次走が待ち遠しいです。
ただ今はゆっくり休んでほしいです。
ただただありがとうございましたと伝えたいです。
しょうたそ
2020年04月19日 21:42
追伸 3着からはゴールタイムの差がほぼありませんから(1秒程度)やっぱりエンダーは強いですね!
連続投稿すみませんでした(^_^;)
いなかっぺ
2020年04月20日 22:10
>しょうたそさん

着を拾うだけなら、それこそ出たなりでゆったり行けば、3着まではこれたと思います。
でもなぜああなったかと言うと、エンダーと津村騎手が勝ちに行ったからですね。
勝ちに行っての惨敗なので、胸を張るべきだと思います。
私はマキバオーのサトミアマゾンを思いだしました。
「大敗するのがみっともない? 勝負から逃げるのはそれ以下じゃねえか!」
というセリフを思いだしました。
勝負から逃げなかったエンダーは最高にカッコイイと思います。